ピアノとエレクトーン!子供に習わせるならどっち?
ピアノとエレクトーンは、どちらも子供の音感やリズム感を育てやすい人気の音楽系習い事です。どちらも鍵盤を使って演奏するため似ているように見えますが、実際には学べる内容や演奏の楽しみ方に違いがあります。
ピアノは、指の力や表現力をじっくり育てながら、クラシックや基礎的な音楽力を身につけやすい楽器です。一方でエレクトーンは、さまざまな音色やリズムを使いながら、ひとりでも合奏のような演奏を楽しめるのが魅力です。
子供に習わせる場合、「将来的に本格的に音楽を学ばせたいのか」「まずは楽しく音楽に親しんでほしいのか」「家で練習できる環境を用意できるのか」によって、選び方が変わってきます。
この記事では、ピアノとエレクトーンの違いや、それぞれのメリット、子供に習わせるならどちらが向いているのかをわかりやすく紹介します。音楽系の習い事で迷っている方は、子供の性格や家庭の環境に合わせて参考にしてみてください。

鍵盤の違いについて

こちらはピアノの鍵盤です。

こちらはエレクトーンの鍵盤です。
見てお分かりの通り、鍵盤の数が全く違いますよね。
ピアノは鍵盤が一つで、ペダルは3つと、大変シンプルな作りとなっています。
一方エレクトーンは、鍵盤が2つと、足用の鍵盤が1つ、ボリュームを調整するペダルや音やリズムなどを調整するボタンなどがたくさん付属されています。
鍵盤が多く、調整ボタンもたくさんあるエレクトーンの方が、ピアノに比べると覚えることがたくさんありあますので、難易度はあがります。
「煩雑な操作を覚えさせるのが大変そう」とお感じになるのであれば、ピアノの方が良いかもしれませんね。
タッチの違いについて

ピアノとエレクトーンの鍵盤のタッチは全く違います。ピアノは鍵盤のタッチが重く、音を出すには指の力が必要となります。
一方、エレクトーンはタッチがとても軽いので、音を出すために指の力を多くは必要としません。
これは、ピアノとエレクトーンの、音を出すための仕組が全く異なるために生じる違いです。
ピアノは、鍵盤を押すと、ピアノ内部にある小さなハンマーのようなものが、弦をたたくことで音を出します。ですから、力が弱いと音は小さくなります。大きな音を出したい場合には、力を入れて鍵盤を押す必要があります。
鍵盤のタッチが重いため、長い期間ピアノを続けていると、小指が内側に曲がってしまうことも良くあるようです。
一方エレクトーンは音の強弱は足のペダルで調整ができます。
この足のペダルもタッチは軽いので、力のない子供で簡単に調整することが可能です。つまり、指の変形などの危険性はほとんどないと言えます。
やわらかいタッチで鍵盤を押すことができるエレクトーンの方が、力の弱い子供にはおすすめかもしれません。
価格の違いについて

ピアノとエレクトーンを費用面で比べると、始めやすさはピアノのほうがやや有利です。特に電子ピアノから始める場合は、5万円〜15万円前後でも選択肢があり、子供の習い事として導入しやすい価格帯です。
一方で、アップライトピアノを用意する場合は、50万円前後から100万円以上になることもあります。さらにアコースティックピアノは、年1回程度の調律費として1回あたり1万5,000円〜2万円前後かかることも考えておきたいところです。
エレクトーンは、本格的に習う場合に専用機種が必要になることがあり、本体価格が高めになりやすいです。機種にもよりますが、新品の上位モデルでは100万円を超えるものもあります。そのため、最初に楽器をそろえる費用だけで見ると、エレクトーンのほうが負担を感じやすいかもしれません。
| 項目 | ピアノ | エレクトーン |
|---|---|---|
| 入門用の本体価格 | 電子ピアノなら5万円〜15万円前後 | 中古や旧モデルなら数十万円台から探せる場合もある |
| 本格的な本体価格 | アップライトピアノは50万円〜100万円以上が目安 | 新品の専用機種は70万円〜100万円以上になることもある |
| 維持費 | アコースティックピアノは調律費が必要 | 調律は不要 |
| 修理・買い替え | 電子ピアノは年数が経つと買い替えも検討 | 電子楽器のため、修理や機種更新の可能性がある |
| 月謝 | 6,000円〜12,000円前後が目安 | 6,000円〜12,000円前後が目安 |
| その他費用 | 教材費・発表会費・コンクール費など | 教材費・発表会費・データ購入費など |
費用を抑えて始めたい家庭なら、まずは電子ピアノを使ってピアノを始めるほうが現実的です。新品でも比較的手頃な価格帯から選べるため、「子供が続けられるか分からない」という段階でも始めやすいでしょう。
エレクトーンは本体価格が高くなりやすい一方で、1台でさまざまな音色やリズムを楽しめる魅力があります。子供が音色の変化やアンサンブルのような演奏を楽しめるタイプなら、価格以上に満足度が高くなることもあります。
ただし、エレクトーンは機種によってできることが大きく変わります。教室で使っている機種と自宅の機種に差があると、家での練習がしにくくなる場合もあるため、購入前に先生や教室へ確認しておくと安心です。
ピアノもエレクトーンも、月謝だけでなく、楽器代・教材費・発表会費・維持費まで含めて考えることが大切です。価格だけで選ぶならピアノのほうが始めやすいですが、子供がどちらに興味を持つか、家庭でどこまで練習環境を整えられるかも含めて選ぶとよいでしょう。
メンテナンスの違いについて

ピアノとエレクトーンのメンテナンスの違い
ピアノとエレクトーンでは、購入後に必要になるメンテナンスにも違いがあります。楽器代だけでなく、長く使うためにどのような手入れや費用がかかるのかも確認しておきましょう。
ピアノの中でも、アップライトピアノやグランドピアノのようなアコースティックピアノは、定期的な調律が必要です。弦やハンマーを使って音を出す楽器なので、湿度や気温、使用頻度によって少しずつ音がずれていきます。そのため、年1回程度は調律を依頼する家庭が多く、1回あたり1万5,000円〜2万円前後の費用を見ておくとよいでしょう。
一方で、電子ピアノやエレクトーンは電子楽器なので、基本的に調律は不要です。音程がずれる心配は少なく、アコースティックピアノのように定期的な調律費がかからない点はメリットです。
ただし、電子楽器は機械部分の故障や部品の劣化が起こることがあります。鍵盤の反応が悪くなる、ボタンが効きにくくなる、スピーカーや液晶部分に不具合が出るなど、修理が必要になる場合もあります。特にエレクトーンは機能が多いため、長く使うほど修理や部品交換、機種の古さが気になることもあります。
| 項目 | ピアノ | エレクトーン |
|---|---|---|
| 調律 | アコースティックピアノは必要 | 不要 |
| 調律費 | 年1回で1万5,000円〜2万円前後が目安 | かからない |
| 故障リスク | 弦・ハンマー・ペダルなどの不具合 | 鍵盤・ボタン・液晶・スピーカーなどの不具合 |
| 湿度管理 | 必要。湿気や乾燥に注意 | 極端な湿気や高温に注意 |
| 長期使用 | メンテナンス次第で長く使いやすい | 電子部品の寿命や機種更新の影響を受けやすい |
| 買い替え | アコースティックピアノは長く使えることが多い | 年数が経つと買い替えを検討する場合がある |
アコースティックピアノは、調律や湿度管理が必要ですが、きちんと手入れをすれば長く使いやすい楽器です。親から子へ、きょうだいで使い続けることもできます。
エレクトーンは調律がいらないため、日常的なメンテナンスは比較的楽です。ただし、電子楽器なので、年数が経つと部品の修理や機種の更新が必要になる可能性があります。教室で使う機種と自宅の機種が違いすぎると練習しにくい場合もあるため、購入前に先生へ相談しておくと安心です。
メンテナンス面だけで見ると、調律が必要なピアノは定期費用がかかりやすく、エレクトーンは調律不要で管理しやすいといえます。ただし、長く使うことを考えると、ピアノは手入れしながら長期使用しやすく、エレクトーンは電子機器としての寿命や買い替えも考えておく必要があります。
子供の性格や興味の違いについて

子供は、どの子も性格や興味を持つことが異なります。
ピアノとエレクトーンは、似ているようで、全く異なる楽器ですので、その子の合った方を習わせてあげたいものですよね。
ピアノは、先ほども紹介した通り、鍵盤のタッチが重いため、最初は音を出すだけで苦労をするかもしれません。ですが、音の強弱を自分の力加減で行うため、自分が感じた感覚や、心の動きによって音の強弱を表現することができます。
エレクトーンは機械音ですので、ピアノの方が、より感情のこもった音を出すことができます。
つまり、自分の感情を音で表現したい子供にはピアノの方がおすすめです。
また、ピアノは1700年から存在していた楽器であるため、古く歴史のある楽曲がたくさんあります。クラッシックが好きな子供には、ピアノが向いていると言えるでしょう。
一方エレクトーンは、機械であるために、音やリズムなどがたくさん内蔵されています。
機械を操作するのが好きな子供にはエレクトーンはとても楽しい楽器でしょう。
エレクトーンであれば、流行の曲もそのまま再現することができますし、自分で作曲をしたり、バンドをすることもできます。
新しいもの好きの子供にはエレクトーンがおすすめだと言えます。
子供の脳の発達の違いについて

ピアノが脳の発達において良い影響を及ぼすことは科学的に証明されています。
ピアノで曲を弾くためには、まず楽譜を目で追う、音を耳で聞く、右手と左手の指をそれぞれバラバラに動かす必要があります。
これらの行為は、脳の発達にとても効果があるとされています。
エレクトーンにおいても、ピアノと同様の動きをする必要がありますので、脳の発達においては同じ効果が期待できると言って良いでしょう。
ただ、エレクトーンはピアノよりも複雑な操作が必要となりますし、さまざまな音を耳で聞くことになりますので、脳の活性化はピアノよりもエレクトーンの方が高いかもしれません。
ピアノ、エレクトーン共に、子供の成長にとって利益になるということは間違いのない事実です。
子供に習わせるならピアノとエレクトーンどっち?
子供に習わせるなら、基礎的な音楽力をじっくり身につけたいならピアノ、音色やリズムを楽しみながら音楽に親しませたいならエレクトーンがおすすめです。
ピアノは、音の強弱や指の使い方、楽譜を読む力をしっかり身につけやすい楽器です。クラシックを中心に学びたい子や、将来的に音楽を本格的に続ける可能性がある子には向いています。また、電子ピアノから始めれば初期費用を抑えやすく、教室の数も多いため、始めやすい習い事といえるでしょう。
一方で、エレクトーンはさまざまな音色やリズムを使って演奏できるため、子供が飽きにくいのが魅力です。ポップスやアニメ曲など、子供が知っている曲にも取り組みやすく、ひとりで演奏していても合奏のような楽しさがあります。音楽を「楽しいもの」として感じやすい子には、エレクトーンが合う場合もあります。
ただし、費用面ではエレクトーンのほうが本体価格が高くなりやすい点に注意が必要です。ピアノは電子ピアノから始めれば比較的導入しやすいですが、エレクトーンは専用機種をそろえる場合にまとまった費用がかかることがあります。
迷った場合は、まず子供がどちらの音やレッスンに興味を持つかを見てみるのがおすすめです。体験レッスンで実際に触れてみると、子供の反応が分かりやすくなります。
落ち着いて音を追いながら練習するのが好きな子ならピアノ、音色の変化やリズムに乗ることが好きな子ならエレクトーンが向いているでしょう。最終的には、親が習わせたい楽器よりも、子供が「やってみたい」「また弾きたい」と思える楽器を選ぶことが、長く続けるためには大切です。
