いつから子どもを英会話教室に通わせるか、それは目標やゴール、個々の子どもの特性にもよりますが、赤ちゃんから始めることのメリットは何でしょうか。
幼児英会話教室で行われるフォニックス学習は、子どもの言葉の発達段階に合わせて、親子で楽しく、自然にネイティブの発音や文字と音のルールを学べるように工夫されています。
フォニックスは赤ちゃんの頃から学ぶことで大きな効果を発揮すると言われていますが、それは乳幼児期の言葉の発達と大きく関係しているのです。
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赤ちゃんから英会話に通わせる?通わせない?その視点は?
大人になってから英会話に苦労している人はたくさんいます。
とくに発音に苦手意識を抱えている人が多いようで、子どもには少しでも早く英語のシャワーを浴びる環境を作ってあげたいというママやパパの願いもよく聞きます。
0~1歳の乳幼児を対象にクラスを設ける子ども英会話教室も多くありますが、ぜひ通わせたい人もいれば、まずは日本語を話せるようになってからという人もいて、考え方は様々です。
ここでは言葉の習得と発達段階の関係からみて、赤ちゃんの時から英会話教室に通うメリットを見てみましょう。
赤ちゃんの時から英会話教室に通うメリット
赤ちゃんの言葉の発達と言語学習の関係
生まれた瞬間から、赤ちゃんは泣いたり笑ったりすることで周囲とコミュニケーションをとります。
生後数週間から2ヶ月頃にはクーイングと呼ばれる段階に入ります。クーイングとは、あーあー、うーといった母音の発声で、おもに機嫌のよいときに見られます。
そして体や発声器官の発達がさらに進み、舌や顎、唇を連動させてよりいろいろな音を出せるようになると、ばぶばぶーといった子音も混じる多音節で構成される喃語がでてきます。
この時期の喃語は、親の母語やお家で話される言葉が日本語でも英語でも中国語でも、言語による違いはほとんど見られません。
10ヶ月を過ぎる頃になると、日本語ならマンマ、バアバ、ブーブーといった、なんとなく意味のある喃語が出るようになりますが、ここから親の母語や家庭の言語の影響が見られるようになります。例えばkikiはcat、babaはbottleといったように、各言語で異なりはじめます。
これ以前には赤ちゃんには潜在的に日本語には他の言語の発音を弁別する能力が備わっていますが、10ヶ月前後以降にはその能力はどんどん母語に絞り込まれます。
それまでにどのように音や発生方法のインプットが行われるか、何語で行うかが、その後の言語の習得に大きな影響を及ぼすと言われているのです。
赤ちゃんから英会話を習うメリット
英語には日本語にはない音声がたくさんあります。
赤ちゃんの頃、とくに母語の影響や制約が少ないクーイングや喃語の時期に英会話の環境を作ることで、模倣の天才の赤ちゃんはそれらを自然に習得できる可能性があります。
幼児英会話教室の多くはフォニックス学習法を導入しています。
これは文字と音の関係を体系的に学ぶ学習法で、子どもの発達段階に合わせた方法や教材がいろいろと工夫されており、歌やチャンツにのせて楽しく学べるようになっています。
まだハイハイしている赤ちゃんでも、ママといっしょに遊びながら学べます。耳からはネイティブの発音を、目から視覚的にアルファベットの文字や単語をインプットしながら、その音を出せるような舌や唇、口周りの筋肉の動かし方を真似して身につけていくのです。
例えば“C”の文字はアルファベットでは“シー”と読みますが、他の文字とつながって単語になると“クッ”と発音します。
“CAT”を“シー・エー・ティー”ではなく“キャット”と読み、それがネコだと認識できるようになるには、この文字と音のルールを習得する必要があるのです。
もちろん、乳幼児には理屈では伝わりませんので、体の諸感覚をフルに使って学ぶのです。
たくさんの音の中でも特に日本語にはなく、成長してからでは習得が難しい音を自然に身につけることができるのは、このフォニックス学習法ならではのメリットです。
フォニックス学習はいっしょに学ぶママにも有効
英会話が苦手なママも英会話教室でいっしょに学べるので、お家でも習った発音の方法で子どもに英語で語りかける機会を増やし、英会話環境を広げることができます。
教材も豊富なので、お家でDVDを見て、楽しく復習することもできます。
英語で子育てするための言葉もたくさん教えてもらえますし、それを使うときにもよりネイティブの発音に近づけることができるようになるのです。
幼児の教室では2歳か3歳くらいまでは親子で、それ以降になると子どもだけにしていくところがほとんどなので、赤ちゃんクラスは英語で子育てを目指すママにとっては大きなチャンスなのです。
発音以外にも大きな効果を生むフォニックス学習
フォニックス学習で発音を体得することで、会話の場面での聞き間違いや言い間違いを減らせ、より正確に意思疎通ができるようになります。
さらに、フォニックスを継続的に学ぶことで「聞く」、「話す」はもちろん、成長して「読む」、「書く」力を使うときにも大きな効果が表われます。
乳幼児期からフォニックスを学んだ子たちが小学生になると、その文字と音のルールを応用して、正確に単語を読めるようになるのです。
CapとCupのような間違えやすい単語の読み分け・書き分けができ、多少難しい単語でもルールにそって読めるようになります。
英単語のテストで突拍子もないスペルミスをすることもなく、リスニングテストでも聞いたとおりの音を文字に起こすことができるようになるのです。
赤ちゃんの頃から撒いてきた言葉の種は、子どもの体や言語の発達とともに実り、目に見えて表われ、一生の財産となるのです。