発音にとどまらない!子ども英会話でフォニックスを学ぶ効果

幼児や児童を対象とした英語学習では、英語の音声と文字の規則性を学ぶフォニックスは今や定番の学習法となりましたね。

何が食べたいかを聞かれて「ビー・エー・エヌ・エー・エヌ・エー!」と言っても黄色くて甘いあのフルーツにはありつけません。

アルファベットのB、N、Aという一つ一つの文字はどんな音になるのか、どんな風に顔の筋肉を動かせばその音が出るのか、ちゃんとルールがあるのです。

教材や英語教室のプログラムでは理屈ではなく、子どもたちが大好きなチャンツや歌にのせて、楽しく規則が身につくように工夫されています。

ネイティブの発音を聞き取り、発音できるようになると定評のあるフォニックスですが、それだけではありません。

フォニックスは継続することで、「聞く」、「話す」だけではなく、「読む」、「書く」も含めた4つの技能全体の向上に効果があるのです。

4技能別にフォニックス学習の効果を見てみましょう。

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「聞く(listening)」力

フォニックスを学習している子としていない子、学習している世代としていない世代では、聞き取り力に差が出ます。

いわゆる「英語耳の形成」に効果があります。ある研究では、乳幼児期の前半までの赤ちゃんは母語と外国語の音を区別せずに認知できるという結果が報告されています。

そして、その後は周囲の大人が発する音の中でもたくさん使われる音の知覚能力は発達しますが、全く使われない音の知覚能力は衰えていきます。

ですから「英語耳」を鍛えるにはできるだけ早くからと言われているのです。

乳幼児期のフォニックス学習では、絵や映像でアルファベットの形にも親しみを持たせながらリズム感のある歌やチャンツに乗せてネイティブ発音を聴き、文字と音と幼児に身近な単語をつなげていきます。

耳と体で覚えた音は子どもたちにしっかりと定着し、ナチュラルなスピードの会話でも英語の音をしっかり聞き分けられるようになるので、聞き間違うこともなくなり、確実な内容理解力の形成につながります。

「話す(speaking)」力

幼い頃から繰り返し発声することで、口内のどの筋肉をどう使えばその音が出せるかを体得できます。

これは日本語を発音する時とは全く異なるので、大人になって日本語を発生するための筋肉ができあがってから習得しようとしても難しいのです。

試しに英語の発音に慣れていない大人がフォニックスのルールに従って発声すると、確実に顔の筋肉が痛くなります。

それほど、日本語を発声するための筋肉と英語を発声するためのそれは別物なのです。

幼児や児童のうちならば、遊びの中で自然にそれを身に付けられるのです。

この練習を積み重ねることで、会話で発音がまずくて相手に言いたいことが伝わらないということをなくせるのです。

「読む(reading)」力

「聞く」、「話す」に及ぼす効果はわかりやすいですが、フォニックス学習を続けると「読む」力の向上にもつながります。

アルファベットをエー、ビー、シーと読めるだけでは、先ほどの例のようにBananaはバナナにならず、Dogはディー・オー・ジーのままで犬にはなりません。

ところが、幼児の頃からフォニックス学習に取り組んできた子たちが小学生になって文字や単語も覚えられるようになると、乳幼児期の頃に体に刻んだ音と文字が結びつき、フォニックスの法則をたよりに、いろんな単語や文章を読み始めるのです。

幼児のうちは絵つき 分が好きな単語を覚えている子はいますが、たいていの子はまだ読めません。

フォニックス学習を積み上げた小学生に文字だけのカードを提示すると、最初は苦戦しますが、「t(トゥッ),i(イ),g(グッ)…、あ、Tiger(タイガー)だ!」と自力で判読し始めます。

慣れればもっと長い「Alligator」や「Elephant」のように、音と絵で親しんできた単語が文字だけになっても読めるようになります。

中学生から英語を学び単語を丸暗記した世代は、CapとCupの発音の違いも明確にわからないまま暗記するしかなく、苦労した経験をお持ちだと思います。

フォニックス学習者はどんな単語でも規則を当てはめて考えるので、初めて見る単語であってもほぼ正確に読むことができるようになるのです。

「書く(writing)」力

ここまでくれば、フォニックス学習が「書く」力に及ぼす影響も想像できるかと思います。

小学生くらいになると単語や簡単な文章を書く練習も始まりますが、書き取りテストでCapとCupを間違うことはなくなりますし、MouseとMouthも書き分けられるようになります。

もし知らない単語を耳で聞いたとしても、幼少期から体得したフォニックスの規則に従って文字に起こすことができ、さらに自分の書いたものが正確かどうかを自己チェックする力も身につくのです。

まとめ

フォニックス学習は発音だけではなく、英語の力全般を伸ばす効果があることについて触れてきましたが、もちろんフォニックス学習だけをしていればそれで英語が身につくということではありません。

他の学習法と組み合わせたり、発達段階にあった学習の仕方を工夫して継続することで、総合的な英語の力をつけるための土台ができあがっていくのです。

顔は多少筋肉痛になりますが、英語のしくみがわかっておもしろいので、英語が苦手な大人が英語を学び直すためにもうってつけの学習法です。

お子さんといっしょにぜひ取り組んでみましょう。

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