子供の習い事として、ピアノはいつの時代も人気があります。
ピアノを通じて、音楽的センスや、自己表現力、集中力などが育まれますからね。
では、ピアノは何歳から習わせると、より効果的なのでしょうか。
それぞれの観点から、ピアノを習うのに適した年齢を調べてみました。
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目次
音楽的センスの観点から
まずは、音楽的センスの観点から探ってみましょう。
とても早い聴覚の発達
お母さんのお腹の中にいるときから、クラシックを聞かせると、音楽センスのある子供になる、と言いますよね。
これは「聴覚」が、お母さんのお腹の中にいるうちに発達をしていることからこう言われています。
お腹の中にいる胎児は、お腹の外から聞こえる音楽を聴くことができます。
つまり、子供が小さいうちから音楽に触れさせることは、音楽的センスを養うことが期待できると言えます。
この音楽に触れさせること、というのはもちろんピアノを聴く、弾くことも含まれます。
絶対音感
ほとんどすべての人が持っているのは「相対音感」と言います。
これは音程を認識する能力であり、音楽を美しい、楽しいと感じるのは、この相対音感のおかげです。
そして、特別な能力として知られている「絶対音感」という能力があります。絶対音感とは、聞こえる音が全てドレミの音に聞こえる能力です。
この絶対音感を持っている人は、全体の0.2~0.5%と言われているほど、珍しい能力です。
絶対音感は、生まれながらに持った才能と思っている方が多いのですが、実は幼少期からの適切な訓練をすれば誰でも習得ができる才能なのです。
絶対音感を育まれる年齢とは
絶対音感の保有者、非保有者についての、以下のような調査結果があります。
絶対音感保有者:4歳以前から
9歳以上からレッスンを始めて、絶対音感がついた人は全体の9%
- 絶対音感保有者:5歳から
- 絶対音感非保有者:6~7歳
これらの調査結果から、音楽のレッスン=ピアノのレッスンは遅くとも5歳までには始めると、絶対音感の能力がつくことが期待できそうです。
身体の発達の観点から
絶対音感の能力を身に付けるのには、幼少期からピアノを始めるのが良いということがわかりましたが、まだまだ身体が未熟な子供にはピアノを弾くことはおろか、椅子に座ることでさえ難しいですよね。
ここでは、身体の発達の観点から、ピアノを始めるのに適した年齢を探ってみることにしましょう。
身体の発達
ピアノは、ご存知の通り、鍵盤のタッチが重いことが特徴です。これは、音を出す構造によるものです。
ピアノは、鍵盤を押すと、内部にある小さいハンマーのような部品が弦をたたくことで音が出ます。弱い力で鍵盤を押しても音を鳴らすことができません。
つまり、まだまだ力のない幼少期の子供には、ピアノの音を出すこと自体が困難なのです。無理をしてピアノを始めると、指の骨が成長と共に変形する危険性もあります。
そして、いくら早い時期からピアノを始めた方が良いと言われても、体幹が未発達な子供は椅子に座ることさえできません。
子供の身体の骨格が安定する年齢は、6歳前後と言われています。そしてピアノの鍵盤が推せるようになる年齢は4歳以降だと言われています。
つまり、椅子にも座れて、ピアノの鍵盤が押せるようになる4歳が、ピアノを始める目安だと言えます。
ですが、これよりももっと早くピアノのレッスンを始めたい、と言う方もいらっしゃいますよね
椅子にも座れなくて、ピアノの音も出せない子供には、どうやってピアノのレッスンをしたら良いのでしょうか。
リトミックス
まだピアノが弾けない年齢の子供には、「リトミックス」という音楽レッスンがおすすめです。
リトミックスとは、音楽に合わせて自由に体を動かしたり、テーマに沿ってダンスをするレッスンです。
これなら、椅子に座れない子供でも音楽に触れることができますので、絶対音感を養う効果が大いに期待できます。
幼少期からピアノの音色や音楽に慣れ親しんでいると、ピアノを始められる年齢になったら、すんなりとピアノを弾くことができるのではないでしょうか。
精神的な観点から
身体が成長し、ピアノの音を出すことができる年齢になったとしても、椅子に座って先生の指示をキチンと聞くことができなければピアノを始めることはできません。
つまり、肉体的に成長していても、精神的に成長をしていなければピアノを習うのはまだ早いと言えます。
では、精神的にも成長をし、ピアノを習うことができる年齢とはいくつからなのでしょうか。
脳の発達
子供の脳は、4歳までに約80%が発達し、6歳までには約90%が発達すると言われています。
つまり、脳の発達が著しい4歳までに音楽のレッスンを始めると良いと言うことがわかります。
脳の観点から言うと、遅くとも6歳までには始めておくことが望ましいです。
精神的発達
4歳前後の年齢は、様々なことに興味を持ち、ジッとしていることができない子供が多いことも事実です。
ですが、先ほども紹介した通り、脳が著しく発達している時期ですので、この年齢でピアノを始めれば、音楽的センスはどんどん磨かれていくことが期待できます。
ですが、好奇心旺盛な年齢でもありますから、椅子におとなしく座ってピアノのレッスンを受けられるかどうかがネックになってきます。
無理やりやらせても、ピアノが嫌いなってしまったら元の子もありません。
精神的に落ち着き、しっかりと先生の指示に従えるようになったら、ピアノのレッスンを開始すると良いかもしれません。
結局、ピアノは何歳から習わせるのが効果的か
ここまでを振り返ってみると、
- 絶対音感の能力は、遅くとも5歳まで
- ピアノの鍵盤を押せるようになるのは4歳頃
- 脳の発達を考えると4歳まで
と言うことが分かりました。
つまり総合的に考えると、4歳からピアノに習わせるのが効果的だと言えます。
脳の発達や絶対音感を考えると、4歳より前から音楽レッスンを始めると、より効果的だと言えますね。