ピアノとエレクトーン、子供にどちらを習わせればいいのか迷われている親御さんも多いでしょう。
ここでは、両方の違いを含めて、自分の子供だとどちらを習わせればいいのかをアドバイスさせて頂きます。
目次
鍵盤の違いについて
こちらはピアノの鍵盤です。
こちらはエレクトーンの鍵盤です。
見てお分かりの通り、鍵盤の数が全く違いますよね。
ピアノは鍵盤が一つで、ペダルは3つと、大変シンプルな作りとなっています。
一方エレクトーンは、鍵盤が2つと、足用の鍵盤が1つ、ボリュームを調整するペダルや音やリズムなどを調整するボタンなどがたくさん付属されています。
鍵盤が多く、調整ボタンもたくさんあるエレクトーンの方が、ピアノに比べると覚えることがたくさんありあますので、難易度はあがります。
「煩雑な操作を覚えさせるのが大変そう」とお感じになるのであれば、ピアノの方が良いかもしれませんね。
タッチの違いについて
ピアノとエレクトーンの鍵盤のタッチは全く違います。ピアノは鍵盤のタッチが重く、音を出すには指の力が必要となります。
一方、エレクトーンはタッチがとても軽いので、音を出すために指の力を多くは必要としません。
これは、ピアノとエレクトーンの、音を出すための仕組が全く異なるために生じる違いです。
ピアノは、鍵盤を押すと、ピアノ内部にある小さなハンマーのようなものが、弦をたたくことで音を出します。ですから、力が弱いと音は小さくなります。大きな音を出したい場合には、力を入れて鍵盤を押す必要があります。
鍵盤のタッチが重いため、長い期間ピアノを続けていると、小指が内側に曲がってしまうことも良くあるようです。
一方エレクトーンは音の強弱は足のペダルで調整ができます。
この足のペダルもタッチは軽いので、力のない子供で簡単に調整することが可能です。つまり、指の変形などの危険性はほとんどないと言えます。
やわらかいタッチで鍵盤を押すことができるエレクトーンの方が、力の弱い子供にはおすすめかもしれません。
価格の違いについて
ピアノかエレクトーンを始めるのであれば、本体を購入する必要がありますよね。
家庭で購入することが多いアップライトピアノは40万円代からあり、高いものは1000万円近くのものがあります。売れ筋ランキングを参照したところ、60万から100万円のアップライトピアノが選ばれているようです。
一方、エレクトーンは、10万円代のものから150万円代のものがあります。売れているのは、40万円から60万円のエレクトーンのようです。
価格の違いについては、ピアノの方が高額なものは、かなりの金額となりますが、一般的に選ばれている価格帯は大差がないようです。
メンテナンスの違いについて
ピアノはシンプルな楽器であるため、年に数回は調律というメンテナンスが必要となります。
一般的な調律費用は、12,000円前後となっています。ただし、この料金は前回の調律から1年以内の場合の価格です。
調律を1年以上行っていない場合は、内部の清掃や、劣化した部品の修理や交換により、調律料金が倍以上になる場合もあります。一般的に、2万円以上はかかってくるようです。
かなり長期間放置していた場合は、10万円以上かかる場合もあります。
一方、エレクトーンは機種変更が多く、買い替えが必要となる場合が多くなっています。
ピアノであれば、1台購入をすれば、1年に1回以上のメンテナンスを行えば、使い続けることができますので、長期的に見てもピアノの方がエレクトーンよりも経済的だと言えます。
子供の性格や興味の違いについて
子供は、どの子も性格や興味を持つことが異なります。
ピアノとエレクトーンは、似ているようで、全く異なる楽器ですので、その子の合った方を習わせてあげたいものですよね。
ピアノは、先ほども紹介した通り、鍵盤のタッチが重いため、最初は音を出すだけで苦労をするかもしれません。ですが、音の強弱を自分の力加減で行うため、自分が感じた感覚や、心の動きによって音の強弱を表現することができます。
エレクトーンは機械音ですので、ピアノの方が、より感情のこもった音を出すことができます。
つまり、自分の感情を音で表現したい子供にはピアノの方がおすすめです。
また、ピアノは1700年から存在していた楽器であるため、古く歴史のある楽曲がたくさんあります。クラッシックが好きな子供には、ピアノが向いていると言えるでしょう。
一方エレクトーンは、機械であるために、音やリズムなどがたくさん内蔵されています。
機械を操作するのが好きな子供にはエレクトーンはとても楽しい楽器でしょう。
エレクトーンであれば、流行の曲もそのまま再現することができますし、自分で作曲をしたり、バンドをすることもできます。
新しいもの好きの子供にはエレクトーンがおすすめだと言えます。
子供の脳の発達の違いについて
ピアノが脳の発達において良い影響を及ぼすことは科学的に証明されています。
ピアノで曲を弾くためには、まず楽譜を目で追う、音を耳で聞く、右手と左手の指をそれぞれバラバラに動かす必要があります。
これらの行為は、脳の発達にとても効果があるとされています。
エレクトーンにおいても、ピアノと同様の動きをする必要がありますので、脳の発達においては同じ効果が期待できると言って良いでしょう。
ただ、エレクトーンはピアノよりも複雑な操作が必要となりますし、さまざまな音を耳で聞くことになりますので、脳の活性化はピアノよりもエレクトーンの方が高いかもしれません。
ピアノ、エレクトーン共に、子供の成長にとって利益になるということは間違いのない事実です。