自分の子供の習字を教えるときの注意点やコツ

習字の教え方

「美しい字が書けると、それだけで育ちが良く見える」これは私の祖母の言葉です。

私はスパルタ教育者だった母から色々なおけいこに行かされ、その中で最も嫌いなものは実は習字でした。そのため、習字のおけいこに行ってもまったく上達せず、やめてしまいました。

そんな時、私の祖母が家で習字を教えてあげると言いました。大好きな祖母の申し出を、子供心に断ってはいけないと思った私は、とりあえず祖母に習字を教わることにしたのです。

結果から申しますが、私は一年でびっくりするくらい字が上手く書けるようになりました。

今回は、祖母の習字の教え方をヒントに、自分の子供に習字を教える時の注意点やコツをご紹介いたします。

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まずは習字の魅力を教える

祖母は私に手書きの郵便物やお祝い等の封筒の文字をよく見せてくれました。

たしかに美しい字で届いた郵便物は見ていて気持ちよく、「きちんとした方が送ってきてくれたのだなあ」と思ったものです。

また、祖母はこう言いました。「ラブレターが届いた時、きれいな字とそうでない字のものならどちらが優雅に見えるだろう」と。ラブレターは心ですが、丁寧で美しく書かれた文字というものは魅力がありますよね。

更に祖母は「習字をマスターすればペンでも鉛筆でも上手に書けるよ」とも言いました。

とめ・はね・はらいを明確に学習できるのは確かに習字です。こうして私は祖母に言いくるめられながら(笑) 習字の魅力に触れていきました。

習字を教えるポイント~準備編~

楽しく気軽に習字に触れるということ

「習字や書道というものは精神統一して静かに行う」というようなイメージは、習字を始める子供にとって理解することはまだ難しいものです。

このイメージをいざ習字を始める子に植え付けてしまうと、習字を敬遠したりしてチャレンジしにくくなってしまうのです。

重々しい雰囲気は捨て、家庭生活の中の一部のように習字を始める環境をつくるようにしましょう。

最初の習字セットはこだわらなくて良い

高価な良い物を買い与えたくなりがちですが、普段習字を自分で教える場合はあまり物にこだわる必要はありません。

子供も自分も扱いを気楽にできるようなものを用意する方がリラックスできます。

子供の精神が安定した時にさせる

子供がテレビを見たいのに習字をさせたり、自分が家事をしながら習字を教えるようなことはなるべく避けてください。

これをしてしまうと子供は嫌な時に習字をさせられるというイメージを持ったりしますし、あなたもイライラしてしまいます。

そばについてじっくり子供と習字に対して向き合えるようにすることが大切です

汚れても良い衣類を着せる

習字は墨汁が衣類についてしまったりすることが多いです。

必ず汚れても良い服に着替えさせてあげましょう。子供が「衣類を汚したらしかられるかも…」と気にしている環境では習字に集中することができないのです。

また、机や床に新聞紙等をひくことも忘れないでください。

 準備から子供にさせる

大人が習字の準備を全部して、子供に習字をさせようとすることはやめましょう。

習字は準備をすることから精神統一につながっています。準備をすることは「さあ書くぞ」という気持ちにつながっていくのです。

お手本を用意する

お手本についてはこだわる必要はありません。教材店で売っているものやインターネットで印刷できるものでも大丈夫です。

子供の苦手な字が見えてきたら、その字が入ったものを用意するようにしましょう。

習字を教えるポイント~実践編~

姿勢を正しく保ち、筆を持つ

おへその高さくらいの机に半紙を置いて真正面に座り、背筋を伸ばして肩の力を抜きます。

こうすることで視野が広がり、お手本と半紙を見渡すことができます。

次に、筆の持ち方です。筆は、紙に対してやや垂直に扱うイメージで持つと良いでしょう。肘を上げて力を入れず、やわらかく持つようにしてください。

お手本の位置を正す

書きにくそうにしている子の大半は、お手本の位置が良くないことが原因です。

お手本と半紙の距離が遠すぎても近すぎても書きにくいのです。お手本を見てすぐに筆を運べるような見やすい位置にお手本は置くようにしましょう。

とめ・はね・はらいは書き順に乗ってリズミカルに

字には書き順というものがあり、それに従って筆をすすめば勢いのある美しい字が書けます。

とめ・はね・はらいは文字の始点や終点でありながら、常に次の画に移行するための部分でもあるのです。

子供に教える時はまず正しい書き順を確認し、とめ・はね・はらいを意識しながらリズミカルに書けるように教えてあげてください。

大きな動きで書いてみる

筆は、手だけではなく肘も使って書くものです。

大きな動きで書けば、文字が小さくなりすぎることを回避できます。ダイナミックな字はとても魅力的です。

私が祖母にされていたモチベーションコントロール

習字を教わる子にとって、字の上達を実感することが一番やる気がでます。

特に家で教える場合は、子供が積極的に取り組めるようにモチベーションを上げてあげる必要があるのです。

ここでは私が祖母にされていたやる気の出る方法を伝授しますのでちょっと見て行ってくださいね。

毎回書いた字を家に貼られる

これをされると他の家族から色々なことを言われます。上手だとか、もっと大きく書いた方が良いとか、色々な意見をもらえます。

私は褒められることが嬉しくて一生懸命になったものでした。

最後の一枚は好きな言葉や目標を自由に書かされる

習字の最後に、祖母は私に自由なタイトルを与えていました。

今思えばこれは、色々な書き方を試す良い機会でもありましたし、筆慣れするにはとても効果的だったと思います。

時々何か代筆を頼まれる

回覧板の署名欄やあて名書き等、祖母は時々私に代筆を頼んできました。

代筆と言う大役を任されたのが嬉しく、きれいな字を書こうと頑張ったことを覚えています。

さらにこれは、お手本がなくてもきれいな字が書ける練習にもなりました。

また、署名欄に書かれている他の人の美しい字を見てはインスピレーションを受けたものでした。

まとめ

自分で子供に習字を教えるポイントで大切なことは、

  • 習字に対して重苦しいイメージを植え付けないこと
  • 正しい姿勢と筆の運び方
  • 子供のモチベーションをあげてあげる

の3つです。

子供が楽しく気軽に習字に取り組めるようにサポートし、字の上達を褒めてあげましょう。

そうすればきっと子供も字の美しさの魅力に気付いてくれるはずです。

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